現職はザ日本な古き良き日系企業。成果主義の外資系への転職を考えているけど、実際どうなんだろう?
外資系はお給料もいいと聞くけど、解雇されやすいとも聞いて怖い。
外資系に転職して環境に馴染めるか不安。だけどこのまま日系企業で現状維持するのも将来的に不安。
日本で1社、現在在住のマレーシアで2社目の外資系企業での就業を経験した私ですが、転職前はこのような悩みを抱えていました。
自分に自信がある人だけが行くイメージのある外資系ですが、私の意見としては、そうではありません。
きちんと得意分野を分析すれば自信がなくても大丈夫です。
経験談を交えて解説します。
- 外資系企業には合う合わないがある?
- 外資系企業が合わない・向かない人の5つの特徴
- 外資系企業への転職が不安な理由
- 外資系への転職の不安の克服方法
- まとめ:外資系には合う合わないがあるので自己分析が大切
外資系企業には合う合わないがある?
外資系企業といっても、アメリカ系、ヨーロッパ系、アジア系など様々ですし、日本人がどれだけマネジメントに関与しているかによっても社風も異なります。
「日本人」「外国人」と一概に括れないように、外資系だからこうと断言できるわけではありません。
人と向き合うように、企業も1つ1つ違うということを念頭に置くといいでしょう。
給与が1.6倍?外資系企業の魅力
私が実際に働いてみて、いわゆる「世間でよくこう聞く」ことで合っていると思ったことを挙げてみました。
- 効率的に仕事ができる
- お給料など待遇がいい
- オープンでグローバルな雰囲気
- 人間関係が自由
- 男女差がない
日本顧客がからむと理不尽なしきたりやしがらみが多少あるかもしれませんが、大前提としてロジカルに効率的に仕事をすることが期待されます。
日本で外資系企業で働いていた時は、転職前後で基本給が約5万円アップしました。現在マレーシア内で転職を果たした私は、手当が多くついた月は前職の1.6倍になりました。
異文化交流が働きながらできるので、楽しく明るい雰囲気なのも特徴です。
日本で外資系で働いていたときは、海外から日本オフィスに同僚が来ることもあり、街案内をしたり食事に行ったりするシーンもありました。
また、男女関係なく能力で昇進できることも魅力の一つです。このとき、自分自身は昇進したいと思っていなくても、目標にしたい女性の上司や同僚がいることは、女性にとっては仕事のモチベーションにつながります。
外資系企業が合わない・向かない人の5つの特徴
では、外資系企業が合わない人、向かない人の特徴はどんなものでしょうか?
外資系には気が強く、自分に自信がある人だけが行くと思われているかもしれませんが、実際はそうではありません。
外資系でも日系でも、企業の求める価値観に共感すれば、自然に自分らしく働けますし、自信があるように見られるようになります。
効率より協調を重視する
日本は、実は世界から見ると生産性が悪い国です。
もちろん技術力は世界に誇れるものですが、満足を求めるあまり完璧主義になり、何かを決定するスピードが遅いのです。
縦社会のしきたり、会議の長さ、理不尽な圧力、付き合い飲み会や残業
これらの効率性を無視して協調をもとめる価値観にもやもやしている場合は、外資系だといきいき働くことができるかもしれません。
反対に、効率良く仕事するより周りからの評価や同僚と仲良くすることが大事な場合は、外資系はしんどい環境となるでしょう。
変化が嫌い・終身雇用がいい
外資系ではクビになる確率が日系企業より高いから怖いという声を聞くことがあります。
日本に本社がない以上、日本向けのビジネスが収束する「撤退」という可能性もあります。
現在では日本でも転職する傾向が高くなっているものの、それでも新卒で入社して長く勤めるという独特の文化は続いています。
仮にまた転職することになってもリスクを恐れずにチャレンジしたり、柔軟に環境の変化を受け入れられない場合は、外資系企業での就業はしんどいと言えるでしょう。
成果よりプロセスを評価してほしい
外資系企業の良いところでもあり悪いところでもあるのが、成績などの数字のみで評価される傾向が強いことです。
例えば、日本で働いていた時は製造業だったので、関連部門から、製品到着から出荷までのリードタイムの向上の圧力が強かったです。
現職では、ある待遇が日々の成績順で決まります。
日系企業の場合は、成績が振るわなくてもなぁなぁになっていて、働かない人や窓際族の人にも優しい環境ですが、外資系企業ではこのような人は通用しないと言えるでしょう。
私自身も成果主義というところが怖かったですが、大丈夫です。
日系企業で給料泥棒になっているレベルでなければ、最低限残ることはできる。ということを実際働いて体感しています。
自分の意見を主張できない
外資系は個人主義ということをよく聞くと思います。実際に、上司に相談する時も「あなたはどう思う?」と意見を聞かれることがあります。
日本では「他の人はどうしているか?」「どうすべきか?」ということが重視されがちだと思います。
この点外資系では一人のビジネスパーソンとして、人に相談するまえに「どう思うか」ということが求められることがあります。
強く意見を主張する必要はないのですが、自分の頭で解決策を常に考えるマインドが大切です。
異文化を受け入れられない
本社が日本ではないので、日本社会では成り立たないようなルールもときにはあります。
こんな時は、例えば日本企業からの圧力が強い場合、「意見と事実を区別」「誰の課題なのか」という視点で捉えることができると冷静になれます。
例えば、外資系で日本人が働いていて、英語力の低さを顧客に批判されたとします。
その「英語力の低い」というのはその顧客の意見であり、英語力が仮に低かったとしても、その人を雇ったのは企業の課題である。
このように日本人からすると「ドライ」と思われるような場面もあります。耐えられない場合は、外資系での就業はしんどいものとなります。
外資系企業への転職が不安な理由
外資系企業では成果重視で、強調より効率がもとめられることが魅力的。現状に甘んじずキャリアアップに挑戦していきたい人にはぴったりです。
ただ、はじめはどうしても環境の違いにとまどってしまうかもしれません。
あなたが「怖い」と思うのはもしかしてこんな理由でしょうか?
実力主義でクビになる?
外資系企業では転職が当たり前。企業の社風にもよりますが、日本のように終身雇用が前提となってはいません。
もちろん日本に会社がある場合は労働基準法で守られます。
ただ、撤退や急な方針変更により異動になるなど、変化は激しいと思っておく方がいいでしょう。
環境に馴染めるか不安
特に初めての転職の場合は、環境の変化に馴染めるのか不安だと思います。
この時忘れがちなのが、外資系だからしんどいのではなく、仕事に慣れるまではどんな転職をしても多少しんどいということです。
いかにしんどさを軽減できる環境か、社風は合うかどうかを前もって調査しましょう。
一度転職したら日系には戻れない?
日系企業→外資系企業
日系企業→日系企業
この転職は用意と言えそうですが、一般的に
外資系企業→日系企業
は難しいと言われています。
日系企業では、会社にもよりますが、長く働くことがよしとされ、転職歴が多いと受け入れてくれない例も多いそうです。
もし将来的に日系企業に戻りたいと考えている場合は、外資系への転職前に慎重に検討しましょう。キャリアアドバイザーなど、プロの力を借りるのも一つの方法です。
英語力が不安
外資系企業では、社内の資料も英語、会議や研究も英語で行われます。
ネイティブレベルの英語力は必要ありませんが、最初はゆっくりでも「習得してレベルアップしよう」という姿勢が大切です。
英語に極端にアレルギーがある人は、外資系は厳しいかもしれません。
外資系への転職の不安の克服方法
外資系への転職を考えているけど怖い、不安を感じる場合はどんな対策をすればいいかを考えました。
実力を出しやすい分野を自己分析
外資系では成果重視であるため、クビにならないようにするためには、自分の得意分野にチャレンジするようにします。苦手な分野だと、当然成績も低くなるからです。
好きで熱心に取り組めることなら、ハードでも乗り越えていきやすいと言えます。
私は、転職にあたり将来のキャリアを考えたときにこちらの本を参考にしました。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド
転職した人の体験談を多く見る
企業の口コミを見たり、実際に外資系で働く人のブログを見て、情報収集しましょう。
また、転職エージェントを利用する場合は、担当者に気になることを聞いて活用するのも効果的です。
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私は現職に就くまでは、仕事の内容が大事だと思っていましたが、今は社風や環境が合うかということも重視しています。
あまりにも環境が合わなかったり、意見が違っていると、いくらビジネスが魅力的でも働くのがしんどくなってしまうものです。
価値観の合う企業を見つける
企業のあり方はオンライン上にも現れるので、ネットでも情報収集が可能です。
例えば、伝統的な日系企業の場合はWebサイトもレトロなものだったり、SNSでも発信がされていない場合があります。
私の場合は、企業がIT化していたり、リテラシーの高い人と働ける環境は魅力的に映ります。
これは、実際に働いてみないと分からないこともあります。
おすすめは、絶対譲れないことや、妥協できることをエクセルなどに書き出して、客観的に整理することです。
主観的なレビューに騙されない
外資系企業に勤める私が、ネット上の記事を見ていても「これはどうなんだろう?」と思うことも実はあります。
最初に説明したように、一人一人が違うように、企業や記事を書いた人の感じ方もそれぞれ違うからです。
例えば、「外資系では人間関係がドライである」は、どんな基準がドライなのかそうでないのか分かりません。
「外資系ではコミュニケーション力にたける人が求められる」これは、日系企業でも求められる要素となると思います。
形容詞で主観的なレビューがされている場合は、どんな状況だったのか実際には分かりません。
その人の意見であって全てではないということを念頭に置いておくといいでしょう。
まとめ:外資系には合う合わないがあるので自己分析が大切
外資系企業が合わない・向かない人の5つの特徴
- 効率より協調を重視する
- 変化が嫌い・終身雇用がいい
- 成果よりプロセスを評価してほしい
- 自分の意見を主張できない
- 異文化を受け入れられない
外資系企業への転職が不安な理由
- 実力主義でクビになる?
- 環境に馴染めるか不安
- 一度転職したら日系には戻れない?
- 英語力が不安
外資系への転職の不安の克服方法
- 実力を出しやすい分野を自己分析
- 転職した人の体験談を多く見る
- 価値観の合う企業を見つける
- 主観的なレビューに騙されない
日系企業の終身雇用体制を抜け出して、外資系にチャレンジすることは勇気が必要だと思いますが、自分の得意分野で勝負すれば成果はそんなに心配することはありません。
本記事が、外資系の転職を考える方の参考になれば幸いです。
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